- DTM・作曲・MIXに使うソフトの違いがわからない
- 初心者はどのソフトがいいの?
- なるべく安くて失敗しないものを使いたい
作曲を始めたくてDAWを調べてみるといろんな種類があって、初心者からすると何が最適なのかわかりませんよね。
実際DAWには、無料で使えるものから有料で便利なものまで価格も性能も様々なものがあります。
今回はDAWの具体的な内容と料金を徹底的に調査して初心者でも使いやくてコスパの良いDAWを選べるように比較してみました。
- 歌い手やボカロPを目指す初心者に合ったDAWが選べる
- 質の高い作曲ができるDAWを選べる
- 安くてお得な買い方がわかる
僕も初心者の頃は無料の作曲アプリや体験版のソフトで試行錯誤して、なかなか作曲が上達できなかったり、時間がかかって心が折れたりしました。
今ではDTM歴10年以上でDAWを使った作曲、アレンジ、MIXなどいずれも仕事として請け負っています。
しっかり自分に合ったDAWを選んでおけば作曲効率もクオリティも上がって、初心者でも思い通りの音楽が作れるようになるはずなので、できるだけ妥協せず選んでいきましょう!
DAWとは
DAW(ダウ)はDigital Audio Workstation(デジタル・オーディオ・ワークステーション)の略で、音楽制作に関わる作業のほとんどができる、いわゆる作曲ソフトです。
作曲以外にもMIX・マスタリングや録音、ライブパフォーマンスなどにも使用されます。
DAWと間違えられやすいDTMはDesk Top Music(デスクトップ・ミュージック)の略で、パソコンを使って作曲をすることを言います。
DTMで使うソフトが「DAW」!DAWで音を編集する機能が「プラグイン」!
DAWの選び方
DAWを選ぶときに確認しておきたい項目は以下の通りです。
- ジャンル
- シェア率
- 操作性
- 機能性
- グレード
一番気になる価格の方はグレードで変わってきます。
まずは上から順にチェックしていきましょう。
ジャンル
DAWはどれも使ってもどんな音楽でも基本的には作ることができますが、得意なジャンルに特化したDAWを使うことで作業効率が大幅にアップします!
DAWのジャンルは大きく分けて
ロック、ポップス系などを主体に万能な「オールジャンルタイプ」
EDM、Hip-Hopなどのエレクトロ・ダンス系のトラックメイクに特化した「DJタイプ」
の2種類に分類できます。
- Cubase
- Studio One
- Logic
- FL Studio
- Live
- Reason
自分がどんな音楽を作るかわからない場合はオールジャンルから選んでおけばOKです!
もし使っていて乗り換えたくなったら、別タイプのDAWをサブとして持っておくと便利です。
シェア率
シェア率を見れば人気度合いでDAWを選ぶことができます。
※画像クリックで拡大
国内では「Cubase」が最も人気で、海外では「Live」が人気です。
国によって音楽性が違うため、DAWもそれに沿って比率が変わっています。
シェア率が高いものは困ったときの情報が豊富にあるので、基本的には最も人気のDAWを選んでおけばとりあえず間違いありません。
操作性
操作性では以下のようなことを確認しておくと比較しやすいです。
- 直感的に操作がしやすいか
- 操作する画面の視認性が良いか
- 動作が軽量か
操作性を重視すれば作業効率が上がってストレスなく音楽制作ができます。
DAWを乗り換えるきっかけの多くは「操作性」が原因ということもあり、多くのDAWが軽量化に特化したり、わかりやすいデザインを目指すようになっています。
欲張って機能豊富のDAWを選ぶよりも操作性の高いものを選ぶことで、後々後悔せずに済むかもしれません。
機能性
機能性で確認しておきたいのが「ソフト音源」や「プラグイン」です。
どのDAWにも標準でいくつか搭載されていますが、種類によっては後から購入すると高額なものだったり、優秀なのに他のDAWでは使えないというようなものが存在します。
特に歌の編集に必要なピッチ補正ソフト「Melodyne」や「VariAudio」など、特定のDAWのグレードにしか付いていないものは優先的に選んでおいて損はないと思います。
グレード
ほとんどのDAWには入門~プロ仕様までグレードが用意されています。
無料版や低いグレードだと機能が大幅に制限されていることがあり、アップグレードにもお金がかかることが多いので、しっかり音楽制作をするためには中間グレード以上が必須になってきます。
中間のグレードを選んでも後々、音源やプラグインを追加することを考えると最もコスパが良いのは一番高いグレードになります。
おすすめのDAW比較ランキング13選
人気のDAWを徹底比較して、初心者に最もおすすめのDAWをランキング形式で発表していきます!
順位が下の方でも高性能なDAWはたくさんあるので、やりたいジャンルや予算に合わせて比較検討してみてください。
Cubase
国内シェアNo.1!初心者からプロまでどんな音楽制作もできる。
Cubaseの特徴はとにかく万能でジャンル問わず制作がしやすく機能性が非常に充実していることです。
特にJ-POP、ロック、アニソン、ボカロなどのジャンルは特に制作しやすく、作曲・編曲からMIX・マスタリングまで卒なくこなすことができます。
上位グレードに付属しているピッチ補正ソフト「VariAudio」は波形の劣化がしづらく、その性能はピッチ補正ソフトの中でもトップクラス。
アップデート毎にユーザーの求めている機能が追加されていくので、信頼性もバツグン!
初心者ほど上位グレードがおすすめ
Cubaseのグレードは以下のようになっています。
Pro | Artist | Elemets | AI/LE | |
価格 | ¥54,800 | ¥30,980 | ¥11,620 | 無料 |
付属音源のサウンド数 | 3000以上 | 2600以上 | 1000以上 | 185以上 |
エフェクトプラグイン数 | 81 | 59 | 45 | 28/23 |
インサートスロット | 16 | 16 | 8 | 4 |
ピッチ補正ソフト(VariAudio) | ◯ | ◯ | ✕ | ✕ |
Proに搭載されているコードアシスタントは初心者ほど役立つものとなっていたり、ピッチ補正プラグイン「VariAudio」やMIDIをオーディオデータに変換する「インプレイスレンダリング」などはArtist以上になっています。
上位グレードの標準搭載機能は非常に優秀で、別途高価なプラグインを導入する必要が特にないのが素晴らしいです。
Stuido One
人気上昇中!元Cubaseの開発者が産んだ次世代DAW!
Studio Oneは中間グレードの価格が安く動作が軽量ということから徐々にシェア率が高まっているDAWです。
機能性はCubaseと同様に豊富ですが、より優れているのがCD制作用の特別なマスタリング作業ができることです。
上位グレードのピッチ補正ソフトには定番の「Melodyne」が付属しています。
音質がクリアで良いとの評判も!
中間グレードが超低価格
Studio Oneのグレードは以下の3種類です。
Professional | Artist | Prime | |
価格 | ¥52,800 | ¥13,200 | 無料 |
付属VSTインストゥルメント数 | 6 | 5 | 1 |
エフェクトプラグイン数 | 41 | 30 | 9 |
インサートスロット | 16 | 16 | 8 |
ピッチ補正ソフト(Melodyne) | ◯ | △(体験版) | ✕ |
他のDAWと比較すると中間グレードの「Artist」がお手頃な価格になっていますが、初心者におすすめのコードトラック・ハーモニー機能やマスタリング機能は最上位の「Professional」にのみ付属しています。
ピッチ補正ソフトも体験版だとかなり制限があり、後々プラグインの別途購入が必要になることを考えると最上位グレードが一番おすすめになります。
無料の「Prime」は音楽制作でほぼ必須の外部プラグインの使用ができないので注意。
Live
海外シェアNo.1!EDMやHip-HopなどDJトラックに特化した高機能DAW!
Ableton LiveはDJトラック制作に特化していてハードウェアとの相性が良く、ループで重ねて録音したり、ライブパフォーマンスのしやすさも高く評価されています。
エフェクトを自動でバストラックに分けてくれたり、オーディオからMIDIに変換する精度が高かったりといった豊富な機能性に加えて、動作も軽量で操作性も優秀なので海外では圧倒的なシェア率になっています。
ピッチ補正プラグインは付属していないので別途購入が必要です。
直感的に音楽制作が楽しめる!
初心者はStandardからアップグレードがおすすめ
Liveのグレードはハードウェアに付属している無料版の「Lite」を含め以下の4種類です。
Suite | Standard | Intro | Lite | |
価格 | ¥80,800 | ¥48,800 | ¥10,800 | 無料 |
付属音源などのサウンド数 | 5000以上 | 1800以上 | 1500以上 | 1500以上 |
エフェクトプラグイン数 | 60 | 37 | 21 | 16 |
トラック数制限 | 無制限 | 無制限 | 16 | 8 |
オーディオをMIDIに変換 | ◯ | ◯ | ✕ | ✕ |
シンセサイザーなどの高品質な標準搭載の音源は「Suite」のみですが、基本的な機能は「Standard」で使用できるので、足りない部分をアップグレードや外部プラグインで補っていくのがおすすめです。
「Intro」以下はトラック数の制限があり、ある程度しっかり作曲しようと思うと16トラックではかなり厳しいので購入するなら「Standard」以上にしましょう。
Logic Pro
最高峰の直感操作ができる。デザイン性に優れたApple純正のMac専用DAW。
デザインが非常に良く画面が見やすく、シンプルでとにかく直感的に操作できるようになっている。まさにApple製のDAW。
コードアシスタントなどの初心者に優しい機能などはないものの、基本的な機能が備わっていて中間グレード程度の価格で圧倒的に導入しやすいのが特徴。
付属のプラグインの質も高く、国内・海外ともにシェア率からその人気度合いが分かります。
Logicの無料版アプリ「GarageBand」から乗り換えやすいのも特徴!
初心者でもかなり操作しやすい!しかし注意点も
操作性なら初心者にとってNo.1といっても過言ではありませんが、注意しておきたいのが拡張性の面です。
- 外部プラグインで代表的なフォーマットのVSTとAAXの互換性がなくAUしか使えない
- 外部プラグインを使用すると動作が重くなりやすい
- コードアシスタント・ハーモニー生成といった便利機能はない
- ドラム打ち込み用のエディタがない
Logicにはグレードが存在せず、上記のように他のDAWではできることができないこともあります。
他のDAWと比較すると中間グレードと同等の性能になります。
FL Studio
ループ特化で感覚的に音楽が作れるDJトラック系DAW。
FL Studioは打ち込みでの作曲が苦手でもループ素材を重ねたり、シーケンサーを使うことで直感的に音楽が作りやすくなっていることが特徴です。
音質が良いことと動作が軽量なことも好評で比較的安価なことから非常に人気のあるDAWです。
特に魅力的なのは、他のDAWではお金のかかるアップデートが無料というところです。
FLのアプデお得すぎだろ!
ピッチ補正ソフトは最上位グレードのみ
FL Studioのグレードは以下の3種類です。
Signature | Producer | Fruity | |
価格 | ¥39,600 | ¥33,000 | ¥19,800 |
インストゥルメント数 | 24 | 22 | 19 |
エフェクトプラグイン数 | 68 | 61 | 57 |
オーディオ録音 | ◯ | ◯ | ✕ |
ピッチ補正ソフト(Newtone) | ◯ | ◯ | ✕ |
ピッチ補正は付いていませんが下位グレードでも結構インストゥルメントやプラグインが揃っているので下位グレードを選んで、随時必要なものを追加していくと非常にコスパが良いです。
ただし、下位グレードには編集画面にオーディオをドラッグ&ドロップができないという制限があります。
また、FL Studioは直感的に音楽が作りやすく初心者におすすめですが、他のDAWと操作性がかなり違うことと日本語に対応していないことにも注意が必要です。
Pro Tools
レコーディングスタジオでは定番!エンジニア向けに特化したDAW。
ProToolsは波形編集能力が高く、部分的にエフェクトを掛けたりといったレコーディングに最適化されたような効率の良さのあるDAWです。
音の解像度が高く空間表現がしやすいことも特徴です。
これまで打ち込みは苦手という印象が持たれてきましたが、アップデートを重ねた近年ではそういったイメージが払拭されつつあります。
基本的にはMIX・マスタリングを綿密にやりたい人向け。
まずはArtistから
ProToolsのグレードは以下の通り。
Ultimate | Studio | Artist | Intro | |
価格 | 月$99.00 or 年$599 | 月$29.99 or 年$299 | 月$9.99 or 年$99 | 無料 |
付属プラグイン数 | 120以上 | 120以上 | 100以上 | 36 |
オーディオトラック制限 | 2048 | 512 | 32 | 8 |
クリップ・エフェクト | ◯ | ◯ | △(再生のみ) | ✕ |
ピッチ補正ソフト(Melodyne Essential) | ◯ | ◯ | ◯ | ✕ |
ProToolsは標準プラグインが優秀で非常に充実している反面、インストゥルメントは多くなくVSTが使えないという特徴があります。
作曲よりも圧倒的にレコーディング・ミキシング特化になっているので、エンジニア作業を中心に扱いたい人向けです。
Bitwig Studio
唯一無二の機能性!元Ableton Liveの開発者が産んだ次世代DAW。
Cubaseから派生したStudio Oneのように、Liveから派生して生まれたのがこのBitwig Studioです。
音楽の断片的なクリップをシーケンサーに取り込んでアレンジできる「クリップランチャー」やMIDIとオーディオが共存できる「ハイブリッドトラック」など、他のDAWにはない革新的な機能が豊富なのが特徴となっています。
非常に動作が軽量で複数のプロジェクトを立ち上げてデータを並行移動することもできます。
痒いところに手が届く!他のDAWだと意外とできないことが普通にできてしまう!
グレードは1つだけ
最新のBitwig Stuido 5はグレードが存在しません。
標準搭載されたプラグインは優秀ですが、インストゥルメントは少ないので後々追加していく必要があります。
画面が見やすく操作性や機能面は素晴らしいので新しいものを使って挑戦したい人におすすめです。
Digital Performer
最高峰のMIDI編集機能を持った老舗DAW。
オーディオインターフェイスで有名なMOTUから開発されたDigital Performerは劇伴作家やカラオケ制作などこだわりのあるプロ向けに最適化された機能を持つDAWです。
MIDIでの音符の分解能力やフレーズ制作面で役立つ機能が多く、作曲・アレンジでの打ち込み作業の効率はトップクラスに優秀です。
標準搭載のインストゥルメント、プラグインもかなり充実しているため、別途購入する必要がないほどです。
ProTools並のプロ仕様でMIDI特化版というイメージ。
グレードは1つ
Digital Performerもグレードは1つですが、搭載機能は他のDAWの最上級グレードクラスのものになっています。
初めから優秀な機能が備わっている反面プロ向けのDAWとなっているので、DAWの中でもかなり高額です。
また業界では良く使われているものの、一般的にはあまり普及しておらず情報が少ないことに注意が必要です。
Ability
鼻歌でMIDIが入力できる!?高機能で安心サポートの国産DAW。
シンガーソングライター(SSW)という作曲ソフトの後継でCubaseと良く似た機能と操作性を持っているWindows専用DAWです。
魅力的なポイントはSonnox、Komplete elementsなどの人気の有料プラグインをいくつも標準搭載しているところです。
ボーカルエディタというピッチ補正も標準搭載しているため、基本的には別途プラグインなどの購入が必要ないぐらい充実しています。
公式のサポートが手厚いと好評!
充実したプラグインはProのみ
Pro | Elements | |
価格 | ¥59,400 | ¥36,300 |
乗り換え価格(DL版) | ¥30,800 | ¥12,980 |
チャンネル・フェーダーリンク | ◯ | ✕ |
プラグインエフェクト数 | 57 | 38 |
インストゥルメント数 | 13 | 4 |
ピッチ補正ソフトは下位グレードでも搭載していますが、目玉であるインストゥルメント・プラグインはProのみ付属になっています。
Abilityは外部プラグインを多く含んでいるため初期設定に少し時間がかかりますが、最上位グレードでも他社からの乗り換えやセールで非常に安く購入できる上に、サポートが優秀なので予算を抑えたい方におすすめです。
乗り換え対象製品の中にはインターフェイスなどに付属しているCubaseAI/LEも含まれています。
Reason
高品質なシンセとミキサーを搭載!ラックを組み上げるアナログ気質な個性派DAW。
元々標準搭載のシンセサイザーに定評のあったReasonですが、さらに魅力的な要素がプロエンジニア御用達の「SSL9000K」モデルのミキサーを使用できることです。
DJトラック向きのDAWなのでループ素材の扱いに長けていることはもちろん、ラック式でエフェクトを組んだりレコーディングやミキシングでも高音質で処理できるなど、まさに良いとこ取りなDAWになっています。
また、Reasonのインストゥルメントは他のDAWでも開けるほど優秀なものが揃ってます。
MIX・マスタリングでは「SSL」は超定番。
サブスクと買い切りがある
Reasonには買い切りの「Reason 12」と1年間使い放題の「Reason +」があります。
どちらも内容に違いはありませんが、サブスクで一定額払えば購入になるといった制度はないので注意が必要です。
気になるピッチ編集機能は標準搭載されています。
Cakewalk By BandLab
無料なのに高機能な元有料DAW。
CakewalkはSONARという有料DAWの開発が終了し、無料DAWとして生まれ変わったため有料DAW並みに高機能となっています。
特徴的なのがドラムのステムを分解する機能があり、サンプルをパートごとに処理したい場合などに役立ちます。
無料で使用できるDAWの中では間違いなく最強ですが、画面にツールが多いため初心者には少し扱いづらい側面があります。
2種類のCakewalkとして再発売!
2023年6月7日にCakewalkは「Cakewalk Next」「Cakewalk Sonar」の新たな2種類のDAWとして発売されることになりました。
Cakewalk By BandLabは現在も無料で使用できますが、サポートは終了するようです。
GarageBand
Logicの簡易版。iPhoneでも使える作曲アプリ。
気軽に作曲をはじめるならとりあえずこれで遊んでみるのがおすすめ。
基本的なインストゥルメントは揃っているので音楽を作るだけならこれ1つで意外とできてしまいます。
ただし、ミキサーやツールバー、音源など通常のDAWと比べてかなり制限された環境で作ることになるので、本格的な音楽制作には不向きです。
Reaper
シンプル操作で高い拡張性!音MADといえばこのDAW。
DTM用フリーソフトとして有名だったため、情報が多く扱いやすいDAWです。
操作が非常にシンプルで標準搭載の音源こそ少ないものの、拡張性が高く非常に低価格なため根強く人気があります。
波形編集能力やコードアシスタント等の優秀な機能が一切ないので外部プラグイン等で補っていく必要があります。
ほとんどのDAWは無料版が使える
これまで紹介したほとんどのDAWには機能制限全くなしの30日~60日間の試用版や機能制限ありの永続無料版が存在します。
DAWで音楽制作を始めるならまず使ってみないとわからないことも多いと思うので、無料でお試しができるDAWを触ってみて比較しましょう。
期間限定で初心者におすすめなのはやはり「Cubase」です。
完全無料のDAWの中から選ぶおすすめは以下の通り。
- Cakewalk By Bandlab
- Studio One 4 Prime
- Reaper
特にStudio One は外部プラグインが使えないので永続的には使えませんが、Cakewalkは操作さえ覚えてしまえばかなり優秀です。
DAWを安く買う方法【裏技あり】
DAWは最上位グレードだと5万~8万円と非常に高額ですが、以下のような方法を利用することで比較的出費を抑えることができます。
- アカデミック版を買う
- クロスグレードやアップグレードを利用する
- セールを利用する
それぞれ詳細を見ていきましょう。
アカデミック版を買う
アカデミック版は学生専用のグレードで学生である証明書を送付することで通常のグレードと全く変わらないものを圧倒的に安く購入できる制度です。
Cubase Proのアカデミック版だと ¥54,800→¥39,600 になります。
学生なら絶対利用しましょう。
音楽の学校じゃなくてもOK!
クロスグレードやアップグレードを利用する
学生が終わってしまった社会人のみなさんでもまだ安く買う方法があります。
それが他社や別製品からの乗り換える「クロスグレード」と同じDAWの簡易版等から上位グレードを購入する「アップグレード」があります。
特に「クロスグレード」をうまく利用すれば、アカデミック以上に安くなります。
Cubase Proを圧倒的に安く購入する裏技
クロスグレードを利用するためには基本的に他社の有料DAWの対象製品が必要です。
Cubase Proクロスグレード版の対象製品にはなんと格安DAWの「Reaper」が含まれています。
Reaper 有料ライセンス $60(約8,000円)+Cubase Pro クロスグレード版 24,800円(セール価格)
= 32,800円
ありがとうReper。君のことは忘れない。
セールを利用する
DAWの中には定期的にセールで安くなるものもあります。
狙い目のセール時期は以下のようなタイミングです。
- 新バージョン公開時
- 前バージョンから現行バージョンに上がった時期と同じ周期
- ブラックフライデー(11月)
ブラックフライデーはDAWの中で利用するインストゥルメントやエフェクトなどのプラグインもセール時期なので同時にチェックしておくとお得です。
まとめ
DAWを比較してランキング形式で紹介しましたが、実際にはジャンルや目的によって得意・不得意があるので、まずは試用版で操作をしてみて検討していきましょう。
最後に、これまで紹介したDAW全てを簡単に比較した表を掲載しておきますので参考にしてください。
DAWの名称 | ジャンル | シェア率 | 操作性 | 機能性 | グレード | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Steinberg Cubase |
オールジャンル | 国内:37.3% 世界:9% |
AI/LE:無料 Elements:¥11,620 Artist:¥30,980 Pro:¥54,800 |
クオリティの高い付属プラグインが非常に多い 波形編集時に劣化しづらくピッチ補正に強い Cubasis(モバイルとの連携) カスタマイズ性が高い Vocaloid for Cubaseでボカロ制作に特化 |
効率よく作業するためにはカスタマイズする必要がある | ||
PreSonus Studio One |
オールジャンル | 国内:24.4% 世界:3.8% |
Prime:無料 Artist:¥13,200 Professional:¥52,800 |
マスタリング機能搭載 音質がクリア 軽量で操作がしやすい Melodyne Essensial(ピッチ補正ソフト)付属 |
Primeだと外部プラグイン使用不可 シンプル設計なので拡張性があまり高くない |
||
Ableton Live |
DJ | 国内:10.3% 世界:23.1% |
Intro:¥10,800 Standard:¥48,800 Suite:¥80,800 |
DJ特化で動作が軽量 エフェクトを自動でバスに振り分けてくれる MIDI変換の精度が高い ハードウェアとの相性が高くライブパフォーマンスに向いている |
トラックの別バージョンが作れないためレコーディングに不向き ショートカットが変更できない |
||
Apple Logic |
オールジャンル | 国内:27.5% 世界:17% |
Logic Pro X:¥32,000 | 直感的操作が可能 デザインが良く画面が見やすい Flex Pitch(ピッチ補正ソフト)搭載 |
Mac専用 プラグイン使用で動作が重くなる VST、AAXが使えない |
||
Image-Line FL Studio |
DJ | 国内:8.3% 世界:13.6% |
Fruity:¥19,800 Producer:¥33,000 Signature:¥39,600 |
シーケンサーが優秀でEDM系に特化している 音質良く動作が非常に軽量 アップデートが無料 |
他のDAWと操作性がかなり異なる アカデミック版がない |
||
Avid Pro Tools |
エンジニア | 国内:8.2% 世界:15.1% |
Intro:無料 Artist:月$9.99 Studio:月$29.99 Ultimate:月$99.00 |
エンジニア特化 部分的なエフェクト処理が可能 音の解像度が高く、空間処理に最適 |
VSTが使えない 独特のショートカット |
||
BITWIG Bitwig Studio |
DJ | 国内:- 世界:0.8% |
Bitwig Studio 5:¥50,875 | DAWの中では新しい 操作性とUIが非常に良く直感操作でシーケンサーと組み合わせられる クリップを再生しながらエフェクト変更が可能 複数のプロジェクトで作業できる 動作が軽く、タッチパネル対応 |
トラックをグループ化できない 比較的新しいDAWのため、サポートがあまり多くない |
||
MOTU Digital Performer |
オールジャンル | 国内:-% 世界:0.9% |
DP11:¥79,200 | 1つのプロジェクトから複数のタブに分けて作業できる MIDI編集能力が高性能 ピッチ補正やギター用のエフェクトなど付属音源も優秀 操作が非常にシンプル |
少しデザインが古く見づらい ユーザー数と比例して情報が少ない |
||
INTERNET Ability |
オールジャンル | 国内:- 世界:- |
Elements:¥36,300 Pro:¥59,400 |
国産のDAWでサポートが手厚い 人気の有料プラグイン(Sonnox,Kompkete elementsなど)を標準搭載 Cubaseとよく似ていてハモリ自動生成やピッチ補正なども可能 鼻歌をMIDIとして入力できる |
Windows専用 初期設定に時間がかかる プリセットが少ない |
||
Reason Studios Reason |
DJ | 国内:-% 世界:3.5% |
Reason12:¥55,000 Reason+:年¥22,000 |
ループ素材の扱いに強い 付属プラグインが優秀(SSL9000Kなど) ラックを並べていく直感操作 ピッチ補正も可能 |
シェア率が低いため情報が少ない ラックの管理が難しい |
||
BandLab Technologies Cakewalk By BandLab |
オールジャンル | 国内:5.6% 海外:- |
無料 | 旧SONAR(有料DAW)だったころの機能が備わっているため無料なのに高機能 ドラムステム分解機能が優秀(Drum Replacer) |
Windows専用 機能が多すぎる反面初心者に扱いづらい サポートは期待が薄い Melodyneは30日のみ |
||
Apple GarageBand |
オールジャンル | 国内:9.5% 世界:2.5% |
無料 | 無料で気軽に使える 付属音源のクオリティが高い iPhoneでも使える |
Mac専用 ミキサーがない ツールバーや音源など機能が少ない 本格的な音楽制作には不向き |
||
Cockos Reaper |
オールジャンル | 国内:1.6% 世界:- |
v0.999以前:無料 最新版:$60.00 |
非常にシンプルで拡張性が高い フリーソフトとして名高く情報が結構多い |
日本語化などカスタマイズが必要 標準機能が少なく波形編集も苦手 画面が古く扱いにくい |
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