今回は高品質で話題のPulsar(パルサー)の『Massive 』のレビューです。
PulsarといえばMu と並んで有名なプラグインです。
プロでもDTM界隈でも多くの方が絶賛してますが、一体何が良くて人気なのか実際に使用した感想とどんな人におすすめなのか解説していきたいと思います。
Pulsar Massive の特徴
Massive はManlayの「Massive Passive」というアナログイコライザーをモデリングしたプラグインです。
実機はプロのレコーディングエンジニアの間で特に人気で、プロなら必ず1つは持ってるんじゃないかというぐらい超定番の名機です。
そのManley Massive Passive を忠実かつ機能的にカスタマイズしたものがPulsar のMassive になります。
最も特徴的な部分は一般的なイコライザーとは少し異なる挙動をすることと真空管特有の歪みで味付けをしてくれるところです。
使ってみた感想
パッとみたときパラメータが結構多くてとっつきにくい印象がありましたが、想像以上に使いやすくて驚きました。
まず実機モデリング系のプラグインは基本的に忠実に再現しているものが多いんですが、PulsarはグラフィックアナライザーやMSでの処理などデジタルならではの機能を搭載しています。
またアナログ特有の歪みの部分もコントロール可能で、音質もかなり良かったです。
他社との比較
今回は同実機を忠実に再現しているUAD製のプラグインと比較してみました。
UADのほうは見た目も中身も非常に再現度が高く、つまみを動かしたときの挙動がとても生々しいです。
こちらはPulsar製とは異なりオートゲインや歪みのコントロールがなく、インプット量などから歪み方が決まってくるので注意が必要です。
Pulsar製は周波数が小数点以下まで決められましたが、こちらはグライコのように段階的な切り替えになっています。
音質は正直どちらも大きな差はないように感じましたが、実機のような操作感は圧倒的にUADで、自由度や機能性が高いのがPulsarです。
メリット・デメリット
他社製品との比較をしてみて、総合的にPulsar Massiveを導入するメリット・デメリットをまとめてみました。
- 機能性が高いので目標のサウンドまで素早く到達できる
- 音質が高品質かつ細かなコントロールができる
- UIがわかりやすく処理がしやすい
- 自由度が高いので迷うこともある
- 実機の操作感や質感にこだわる人には少し不向き
- 見た目のカラフルさが実機とは違ってあまりカッコよくはない
実機にはなかった痒いところに手が届くような機能が充実していて、歪み部分のこだわりがよっぽどない限りUADには戻れないぐらい良いです。
本来別の方法で処理しなければいけない部分がこれ1つで完結してしまうのが本当にすごい。
どんな人におすすめか
バスやマスターで実機のような質感を出したいと思っている人や実機を持っていないけどMassive Passive 系のプラグインの導入を考えている方に超おすすめです。
ダイナミックEQのような動的な処理はできないので、ピークやレゾナンスの処理を重点的にしたい人には不向きです。
本格的なパッシブEQを持っていない方は1つ持っておいて損はないと思います。
まとめ:たしかにウワサ通りの実力
正直使い所あるのかなとか思ってましたが、機能を理解して使ってみると便利でつい使ってしまいたくなります。
実機を研究したうえでユーザー目線でしっかりと使いやすいように作られていると感じます。
長い付き合いになりそうな予感です。
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