作曲でエレクトロなサウンドを生み出すにはシンセは必須。
なかでもアナログシンセはレトロなサウンドのアレンジが度々流行る現代において、重要な楽器のひとつです。
そんなアナログシンセの代表的なMoog Minimoog Model Dは実機だと中古でも何十万円としますが、アナログに落とし込むことが得意なUADからソフト音源が登場しました。
今回はそんなMoogのソフト音源をレビューしていきたいと思います。
Moog Minimoogの特徴
古くから親しまれて現代まで何度もモデリングやサンプリングがされていて、特にR&BやDJトラックなどどこかで聴いたことのあるサウンドが特徴。
アナログシンセならではの太く艶のある音がします。倍音やローエンドに特有の響きがあり、楽曲全体に馴染ませても違和感なく存在感が出ます。
シンセの音が細いとレイヤーしたり、様々に加工が必要だったりしますが単体ですごい音が出ます。
1970年に発売されたオリジナルのMinimoog Model Dは、初のポータブルなシンセサイザーであり、その後に登場したすべての電子キーボードの原型となりました。全段アナログ回路で構成されたこの楽器は、1960年代のMoogモジュラー・シンセサイザーの壮大なサウンドと、配線済みモジュールによる使いやすさ ─ パッチ・ケーブル不要ですぐに思い通りの演奏が可能なことで大きな賞賛を集めました。発売直後からハービー・ハンコック、クラフトワーク、リック・ウェイクマン、サン・ラ、ピエロ・ウミリアーニ、ジョルジオ・モロダー、バーニー・ウォーレル、ゲイリー・ニューマンといった多様なアーティストが使用し、それぞれ独自のサウンドや新たな音楽ジャンルを築き上げました。
KORG-Minimoog Model D
DAW付属のアナログシンセとの比較
Cubaseには付属音源に「Retrologue」という優秀なアナログシンセがあるので、こちらと比較してみました。
やはりアナログ最高峰のUADのMoogはとんでもなく太い音で、ノイズ、揺れ、減衰の表現が細かく芸術的でした。
Retrologueは元々音が細いわけではないんですが、意外とモダンな音に向いていて、レトロな音の表現力は敵わないように思いました。
別途アナログシンセのソフト音源を持っていても結構使い分けができそうです。
メリット・デメリット
最も大きなメリットは鳴らした瞬間に一発で分からされるぐらい音質は良く、レトロな雰囲気や聞き覚えのあるサウンドを楽曲にうまく混ぜたい場合などに非常に重宝します。
前に出やすい音なのでレイヤーする場合にも優秀です。
しかし、デメリットとしてはプリセット数があまり多くなく、ほとんどドライな音になっているのでモダンな曲を素早く作りたい場合には不向きに感じました。
音を丁寧に作り込みたい人にとっては最高の音源だと思います。
まとめ
個性のある音なので万人ウケするわけではないと思いますが、こだわる人にとっては他の追随を許さない戦力になること間違いなしです。
元の音が良いと空間やモジュレーションを掛けるだけで上品な音になるので素晴らしい音源だと思います。
様々なジャンルを作る人や少しでも個性を出したい人は特におすすめです。
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