・DTMでギターの音がうまく作れない
・宅録・ラインで音を録ってみたけど音が汚い
・音がこもる、シャリシャリしてアンプっぽくない
DTMや宅録を始めてラインで録ってみたけど音が汚い、音作りが全然うまくいかないという悩みは僕自身も経験がありました。
ライブ等でギターやアンプの音作りが良いと言われていたのにいざラインで録ってみると全くイメージと違う音でめちゃくちゃ微妙でした。
しかし現在は、実際に配信・販売している楽曲の音作りはほぼライン録りというレベルで音作りができるようになっています。
DTM・MIX歴6年の経験を踏まえた観点からも圧倒的に音が良くなった方法をご紹介します。
高品質なアンプシミュレーターを使う
結論から言うと問題・原因は音作りではなくほぼ高品質アンプシミュレーターがあるかどうかです。
高価格帯の高品質なアンプシミュレーターがあればおそらくすぐに解決します。
フリーや安価なアンプシミュレーターに処理を重ねて音作りをするのも悪くはないんですが、厳しいことを言うと音作りができないと悩んでいる人が品質が良くない音を良くすることはかなり時間の無駄です。
DAW付属のものやフリーの音源ソフトウェア・安価なマルチエフェクターを使っている人は有料のアンプシミュレーターの購入をおすすめします。
キャビネットIRがあるものを選ぶ
キャビネットIRはキャビネットスピーカー・マイク等の空間・環境を詳細に再現するためのデータです。一般的にIR(インパルスレスポンス)と呼ばれています。
無料のプラグインにもありますが、アンプシミュレーターでIRが使用できるものを選んでおきましょう。
- BIAS AMP 2.0 Professional:アンプシミュレーターの中でも品質が高く最も低価格。
- Helix Native:ハイエンドアンプシミュレーターLine6 Helixのソフトウェアver。
- Axe-Fx III:本物より良い音と言われる最高峰の品質を誇る最強のアンプシミュレーター。ラック型。
- Helix LT:【超おすすめ】ハイエンドアンプシミュレーターの中でも比較的低価格なのに品質がAxe、Kemperとほぼ変わらない。ディスプレイが見やすく操作が簡単。
- Kemper Profiling Power Head:真空管のアンプっぽい音の再現度が高いアンプシミュレーター。パワーアンプ付き。
ライブで使用する方や録音時のレイテンシーを気にする方は特にハードウェアの方が望ましいかと思います。
IR機能付きのマルチエフェクター(アンプシミュレーター)についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
参考記事:【徹底比較】オーディオインターフェース機能付きおすすめマルチエフェクター9選
フリーのIRローダーを使う
すでにアンプシミュレーターを持っていてIR機能がない場合はキャビネットシミュレーターをバイパス(オフ)にしてフリーのIRローダーを使用することで音の向上を図れます。
「NadIR」というIRローダーが有名です。
使い方・ダウンロード方法はこちらのサイトで詳しく解説されています。
耳障りな音をEQ処理をする
まず理解しておくべきことはアンプで聴くギターの良い音とスピーカーやイヤホンで聴くギターの良い音というのは違うということです。
アンプのような体に響く低音、箱鳴り感、突き抜けるような高音はオケとのMIXに合わずDTM上では不要な音になる場合が多いです。
EQ処理の手順
Qがいじれるグラフィックイコライザーを使って余分な音をカットしましょう。
具体的にはQ値とGainを最大にして耳障りな音域に持ってきてGainを最小にして削ります。
こちらのプラグインはWAVES PLATINUMに収録されているRenaissance Equalizerです。
このように山なりにしてまずはうるさい音の場所をチェックします。
そして特にうるさいと思った音域を谷にしてカットします。
元のアンプの音作りがあまりうまくできていな場合はたくさんカットしないといけないので歪ませすぎたり、一部のEQだけフルテン(最大)などの極端な音作りは避けた方が良いです。
MIXの基本を覚えておく
過去の記事でも触れましたが、オケに馴染ませることを考えると他の楽器の特徴的な音域を把握しておいた方が良いです。
ギターの音作りはギターだけではなく全パートの音作りにも注目しましょう。
参考記事:バンドの曲をミックスするコツ5選【音圧の悩みを解決】
アンプの鳴りを表現する
デジタル感の強いアンプシミュレーターだと真空管系のモデリングでもあまりアンプの鳴りが感じられない場合もあります。
IRを使用すればほぼ問題にならないのですが、Helixを使用していてDSPの問題でIRではなくキャビネットシミュレーターを使用しないといけない場合やアンプっぽい鳴りが気になる場合もありますので再現方法を提案したいと思います。
リバーブを使う
Room系のリバーブをDecay・Delaytimeをかなり小さめにかけます。
本当にわずかな違いですが、マイクで拾ったような空気感が生まれます。
HelixのTile Reverbというものを使用しています。パラメータは参考例です。
DTM・MIXでは基本的にSendにかけますが、普通にかけています。
適度に歪ませる
適度に歪ませることで真空管やアンプっぽい音を表現できます。
クリーントーンでもほんのわずかに歪ませます。
こちらの参考例もHelixですが、DAW付属のDistortionやTube系の歪みなどでもOKです。
EP Boosterのモデリングを使用しています。
ほんの僅かでいいのでDriveは0。Boostだけで歪ませています。
楽曲に合ったギターを使う
音作りは弾き方はもちろんですが、ギター本体でもかなり変わってきます。
例えばヨルシカやポルカドットスティングレイなどギターが高音でチャカチャカ鳴らすタイプの楽曲なら、テレキャスター・ストラトキャスターなどで演奏したほうが良いです。
B’zやワンオクロックをテレキャスターで弾けばその音のイメージにはなかなか近づけないはずです。
ギターにはそれぞれそのタイプのギターでしか出せない特徴があるので演奏するイメージに合ったギターを選びましょう。
本体だけでなくピックアップとトーンでもかなり変わるので意識して音作りをした方が良いです。
ギターの種類は全部なんて持っている人はほとんどいないと思うのでシングルコイル・ハムバッカー程度は使い分けれるように持っておいたほうが良いです。
まとめ
DTMでのギターの音作りを覚えておけばステージでライン出力をする際にも役立ちます。
ステージに立つバンドマンはぜひ一度ハードウェアのアンプシミュレーターで外音を出してみてください。
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