- 歌い手さんみたいな歌ってみたをやってみたい!
- 歌ってみたのMIXのやり方や手順が知りたい!
- MIXに必要な機材やコツを知りたい!
歌い手やボカロPからメジャーデビューする人が年々増加していて、歌ってみた動画もますます盛り上がってきているので、誰かに聴いてもらうためにはMIXはもはや必須になってきています。
「MIXという言葉を聞いたことはあるけど難しそう。」
「やったことがないから不安。」
そんな初心者でもできるだけお金をかけずに簡単にできる方法からMIX師になるために必要なテクニックまで解説していきたいと思います。
- 歌ってみたMIXのやり方と必要な準備がわかる
- 有名な歌い手のような良い音質が作れる
- MIXを覚えることで動画の再生数が伸びやすくなる
僕はDTM歴10年以上でフリーランスの作曲家・サウンドプロデューサーとして活動中していて、歌ってみたはもちろん、ボカロPやVtuber等にもMIX・マスタリングを含め楽曲提供を行っています。
様々な音楽活動からMIXのプロ(レコーディングエンジニア)からもアドバイスを頂きつつ音楽制作をしてきたので、制作側という視点からできる限り効率よく簡単に学べるように解説していきたいと思います。
歌ってみたMIXとは?MIXの種類
実は「MIX(ミックス)」は活動拠点や界隈によって意味が異なっています。
歌い手界隈での「MIX」は主に「歌ってみたMIX」のことで、音楽業界での「MIX」は「パラMIX」を意味します。
今回は歌い手界隈での視点を中心に解説します。
歌ってみたMIX
歌ってみたMIXとは、主にカラオケ音源と歌を混ぜることを意味します。
歌い手界隈では単に「MIX」や「ボーカルMIX」「歌みたMIX」などと呼ばれていて、これを専門にする人は「MIX師」と呼ばれています。
パラMIX
パラMIXとは、各楽器(ドラム、ベース、ギター、ピアノ、ストリングスなど)1つ1つの音源を歌を含めてすべて混ぜて綺麗に整えることを意味します。
音楽業界ではこちらが一般的なので「MIX」や「ミキシング」と呼ばれていて、レコーディングスタジオで録音から全て行う人を「レコーディングエンジニア」「ミキシングエンジニア」と言います。
“パラ”はパラアウト(複数の音色をバラバラに出力すること)から取った意味。
今回は「歌ってみたMIX」についての内容になりますので、オリジナル曲などの「パラMIX」を知りたい方は以下の記事をご覧ください。
≫【初心者向け】MIXのやり方!6つの手順でコツや機材を徹底解説!
必要なものと準備
歌ってみたMIXに必要なものは以下のとおりです。
最低限必要なものの中ではパソコンとスマホ以外は基本的に無料で用意できます。
パソコンやスマホなどの機材
基本的にはパソコンを使用してMIXをしていきます。
簡易的なMIXであればスマホでも可能ですが、様々な面で大きな制限があるため高品質なMIXを目指すならパソコンを使用しましょう。
MIXにはある程度の処理能力が必要なので、デスクトップパソコン(CPU:Intel Core i5、メモリ:8GB以上)がおすすめ!
その他にもおすすめが気になる方は以下の記事も参考にしてみてください。
≫【2023年最新】絶対に持っておきたい!MIXに必要なおすすめ機材15選
DAW(編集用のソフトやアプリ)
主に作曲に使用するソフトを「DAW(ダウ)」と言います。
MIXでもこのDAWをインストールしてから編集をしていきます。
パソコンもスマホも種類によって使えるDAWが違うので以下を参考に選んでインストールしておきましょう。
≫【2023年】初心者におすすめ!DAW比較ランキング13選【無料あり】
おすすめはシェアNo.1の「Cubase」!
カラオケ音源
カラオケ音源は通称「オケ」「オフボーカル」「インスト」などと呼ばれています。
歌いたい曲がボカロや歌い手さんの曲の場合はYouTubeやニコニコ動画の概要欄に公式サイトかインストやオフボーカルと書かれているリンクがあるのでそちらからダウンロードしておきます。
J-POP系のメジャーアーティストの曲のカバーをする場合は「〇〇(曲名) インスト」「〇〇 カラオケ音源」等でGoogleやYouTubeで検索するとカラオケ音源の動画が出てきます。
著作権があるので収益化は自作音源じゃないとできないので注意!
録音した歌の音源
歌ってみたMIXでは録音された歌の音質が特に重要になってきます。
場合によっては取り返しがつかないこともあるので、歌を録音するときには以下のようなことに注意して用意しましょう。
高音質で録音したい人は「オーディオインターフェース」や「コンデンサーマイク」を使って録音しましょう。
また、mp3よりもwavというファイル形式がおすすめです。
おすすめは音楽スタジオでの録音。機材も防音も完備されててコスパ良し!
基本的なMIXのやり方と流れ
基本的なMIXの流れは以下のような感じです。
- ステップ1DAWに各音源を挿入する
- ステップ2歌の編集をする
- ステップ3エフェクトをかける
- ステップ4書き出す
DAWに各音源を挿入する
まずはインストールしたDAWにカラオケ音源と歌のデータを挿入していきます。
このとき以下のようなことを確認しておきましょう。
挿入したカラオケ音源は音量が非常に大きいですが、音量を-6dB程度下げておくことで最終的な調整が楽になります。
また、歌の音源も「ノーマライズ」を使ってピーク(音量が一番大きい部分)が-6dBになるようにしておきましょう。
歌の編集をする
歌い手界隈では歌の編集を「ボーカルMIX」や「ピッチ修正(補正)」など、音楽業界では歌の編集全般を「ボーカルエディット」と呼ばれています。
このボーカルエディットの中に「ピッチ補正」「タイミング補正」「ハモリ生成」といった作業が含まれています。
ボーカルエディットについては以下の記事で具体的に解説しているので参考にしてみてください。
≫ピッチ補正のやり方を徹底解説!初心者でも簡単にできるコツとは?
ボーカルエディットの他には「パンニング(パン振り)」で左右のバランスを調整、「ダブリング」で厚みを出すといったテクニックを使ってイメージに合う雰囲気を作っていきます。
エフェクトをかける
トラック(音源)に「コンプレッサー」や「イコライザー」といったエフェクトを加えてカラオケ音源に歌が馴染むように編集していきます。
エフェクトをかける前と後の音量はあまり変わらないようにしておこう!
書き出す
ここまで処理が終わったらステレオアウト(マスタートラック)の音量がクリップ(0dB以上)にならないように書き出します。念のため「リミッター」を挿入しておくと安心です。
書き出す範囲を選択して「書き出し(ミックスダウン)」をして完成になります。
MIXされた音源のことを「2mix」と言いますが、ここから最後の仕上げをする処理を「マスタリング」と言います。
うまくMIXするためのコツとテクニック
MIXは慣れるまで最初は難しく感じると思いますが、うまくなってくると楽器を覚えるような感覚で楽しみながら習得することができます。
なかなか上達しない場合には以下の3つのポイントを意識しておけば大きく成長できるはずです。
基礎を固める
どんな技術でも基礎から学ばないと必ずどこか見落として成長が遅くなったり、間違ったことを覚えてしまいます。
特に独学だと、どうしても感覚で「なんとなく」やってしまう癖がついてしまうことが多いです。
- DAWの操作方法
- プラグインエフェクトの使い方やその効果
- MIXの手順
わからないことは1つずつ調べてMIXの流れを覚えましょう。
とにかくうまい人の真似をする
プロでもミキシングをする際には「参考音源(リファレンス)」をチェックしながら作業します。
参考音源を選ぶときには以下のようなものを選んでみてください。
細部にこだわる
はじめは「とにかく安く手軽にやりたい!」と考えてスマホでやろうとする人は多いと思いますが、しっかりとした機材や技術を学ばないと品質はなかなか良くなりません。
理想的なMIXを目指したいのであれば、冒頭に紹介した「あると便利なもの」は全て必須になってきます。
また歌ってみたMIXという簡易MIXではなく正式なMIXである「パラMIX」を覚えていくことで、各音源への処理の理解が深まるので、本気でMIX師やエンジニアを目指したい方はこちらを覚えましょう。
【まとめ】MIXをして再生数を伸ばそう!
歌ってみた動画はMIXの品質で再生数が大きく変わります。
もちろん動画やイラストなどの要素も影響しますが、中でも特に再生数に影響する内容が音楽の品質だと思います。
もし自分では難しいと思った場合は依頼してみるのも良いかもしれません。
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